図夢歌舞伎『弥次喜多』
図夢歌舞伎『弥次喜多』
原作 前川知大『狭き門より入れ』より
監督・脚本・演出 市川猿之助
構成 杉原 邦生
脚本 戸部 和久
監督 藤森圭太郎
出演
弥次郎兵衛 松本幸四郎
喜多八 市川猿之助
時枝浅之助 市川中車
伊月梵太郎 市川染五郎
五代政之助 市川團子
葉刈五郎 市川猿弥
彼方岸子 市川笑三郎
鳩 市川寿猿
口上人形 市川弘太郎(声の出演)
昨年末に鑑賞。
配信で新作歌舞伎とは、意欲的な試みです。
猿之助さんも出演された前川知大さん脚本の「狭き門より入れ」が原案。
私はイキウメの世界観が余り得意ではなく、「狭き門より入れ」も未見。
それでも興味深く鑑賞しました。
ただ面白かった!絶賛とはならず。
良かった部分と、いまひとつな部分が、混在していた印象です。
舞台はコンビニのような「家族商店」。
疫病が流行する江戸で、あと3日で世界が「更新」される。
何といっても幸四郎さんが素晴らしい。
国立劇場のチャップリンの時も思いましたが、幸四郎さんは少し力の抜けた役の方が上手い。
幸四郎さんを信頼して、この芝居を創ったといっても良いくらいです。
過去の『狭き門より入れ」の感想を探して読む限りでは、原作の翻訳も絶妙だと思う。
世界観もしっかりしている。
久し振りに笑三郎さんをたっぷり見られたのも嬉しい。(上手いわ~)
ただ長くて正直少し飽きる所も。この辺り映像作品の難しい所。
扱っているテーマも良いし、役者もうまい。それだけに惜しい。
おそらく歌舞伎座でこの芝居をかけたら、余り評判は芳しく無いでしょう。
でもそれは詰まらないからではなく、歌舞伎座というハコに向いていないというだけ。
配信という形式には、ぴったりだと思う。
パルコで上演さたのか2009年。今の世の中とのリンクを思うと前川さん凄いです。
歌舞伎夜話でも四代目が語っていたけど、映像としてどう見せるかはこれからの課題なのかも。
「更新」と聞いて、自分は「庚申」を頭に浮かべた。
それにしても猿之助さん、歌舞伎座出演、半沢、数々のバラエティと、とても多忙そうなのに配信の企画まで。
改めて凄いです。
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