『カチカチ山』
ヴィレッヂプロデュース2020 Series Another Style
『カチカチ山』 東京建物Brillia Hall
原作:太宰治「お伽草紙」
脚色:青木豪
演出:いのうえひでのり
出演:宮野真守、井上小百合
本来予定されていた『神州無頼街』が延期。
主演2人(福士蒼汰と宮野真守)はそのままで企画された公演。
カチカチ山(劇場)、浦島さん(配信)の順で観劇。
舞台装置が同じなのかと感心。交互上演なので考えれば当たり前なのですが。
原作は太宰治の「御伽草子」
二本通して観ると、七つの大罪が浮かぶ。
カチカチ山 暴食、色欲、怠惰
浦島さん 傲慢、怠惰
他の御伽草子も読むと、もっと深読み出来るかも。
作家志望だが、山に籠ってただ食欲を貪る男。姿は狸に。
ウサギの姿をした少女は、残酷なまでにタヌキを突き放す。
元々カチカチ山っておそしく残酷な童話ですよね。
タヌキはお婆さんを鍋にするし、復讐譚にしても、ウサギはやりすぎだし。
童話は時に残酷なものも多いが(赤い靴とか、子供の頃読んで恐怖しかなかった)、カチカチ山は群を抜いていると思う。
タヌキとウサギ
中年男と少女
そしてストーカー男と無垢な女子高生
物語は二重三重の構造を見せる
2人だけの90分。台詞の量も膨大。
特に宮野さんは出ずっぱりの大奮闘。
さすがというか、あれだけの台詞を、活舌良くかつ淀みなく喋り続けるのは圧巻。
嫌悪感を抱くような男を、時にユーモラスに演じていた。
井上小百合さん、『ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ』以来。
可愛らしく残酷。
衣装が可愛い。ベースは白地にピンク。
今時の制服だったり、クラシカルなワンピース風だったり、最後はセーラ服。
予想以上に面白かった。
「浦島さん」は配信にて観劇。
脚本の不条理さと粟根さんの飄々さが面白いが、脚本・演出・役者がいまひとつ噛み合ってない印象だった。
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