壽 初春大歌舞伎 夜の部
壽 初春大歌舞伎 夜の部
歌舞伎座
一、義経腰越状 五斗三番叟
二、澤瀉十種の内 連獅子
三、鰯賣戀曳網
発表になった時から澤瀉屋ファンがめちゃめちゃ楽しみにしていたであろう『連獅子』他、1月歌舞伎座夜の部、見てきました。
『連獅子』
幕が上がる直前から客席の熱気が凄い。
出てきた團子ちゃんの気合も凄い。
その異様とも思える熱気の中、冷静かつ情熱的に踊る猿之助さんが一番凄い。
食い入るように見た一時間でした。
團子ちゃん、今時の若者らしく手足が長い。
現状はその伸びた手足を持て余しているように見えるが、まだ10代。いずれ体幹のしっかりした大人の体になった時に、また彼の舞踊を見てみたい。
今回は時に前半、狂言師としての舞、仔獅子が落とされる場面、その仔獅子を心配しする親獅子、仔獅子が這い上がってくる場面等、二人の情感が素晴らしい。
澤瀉屋の仔獅子は比較対象がどうしても亀治郎時代の猿之助さんになってしまう為(めちゃめちゃ上手かった)、ハードルは高いが、團子ちゃん頑張って欲しい。
若かりし亀治郎さんって、なんか踊りの神様に愛されている青年という印象だった。
『鰯賣戀曳網』
三島由紀夫による楽しいお芝居。
自分は中村屋兄弟でみるのは初めてかも。
なので幕開けはどうしても勘三郎さん玉三郎さんのイメージが残る。
だが芝居が進むにつれ、中村屋兄弟の可愛らしいカップルに夢中になる。
勘九郎くんの猿源氏、すっきりした風情で、素直にその恋を応援したくなる。
七之助くんの蛍火、自立した意志を持ったお姫様。
この物語の先でも、明るく優しく暮らしていそうな2人だった。
門之助の女郎屋の亭主、良い味。
笑也さん、笑三郎さんが遊女で出ているのが嬉しい。笑也さん、本当に綺麗。
東蔵さん男女蔵さんが猿源氏に強力する役柄で、存在感がある。
男女蔵さん、夜の部は出ずっぱりで大活躍だった。
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