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パラドックス定数『Das Orchester』

パラドックス定数第45項『Das Orchester』
シアター風姿花伝

作・演出 野木萌葱
出演 西原誠吾 松本寛子 小野ゆたか 
皆上匠 生津徹 朝倉洋介
植村宏司 井内勇希

感想を書きそびれていた。

観劇系の感想を検索すると評判の良い野木萌葱さんの脚本。
シアター風姿花伝は自宅からも近いのに、『蛇と天秤』しか行かれなかった。反省。

『Das Orchester』、若かりし頃の脚本というから驚きだ。
若い時代の作だけあって、非常に勢いと強さがある。
好みなのは前回見た『蛇と天秤』の方。感想書けてないけど。

この戯曲の良い所は具体的な名称が出て来ない事だ。

弾圧され、政治の道具になっていくオーケストラの物語なのだが、観客には時代もモデルもよく判るのに一切出ない。
指揮者はマエストロ。政治の象徴は総統だ。迫害されるのは劣等民族。

この辺りが実に上手い。直接的な表現を使わないからこそ、遠い時代の異国の出来事では無く、今自分の足元に迫っている危機のように感じる。

私が一番惹かれたのは、チェロ奏者。
外部から来たソリストが意地悪をされて、心を痛めても「止めろ」とは言えない。普通の人だ。
時代に翻弄されていく中で、彼ももちろん戦っているが、それはとても自然体。

どうしても戯曲の性格上、前へ出る台詞や芝居が多くなるので、彼を見ているとホッとした。

でも凛とした指揮者の秘書、日和見主義かと思われた事務局長の頑張り。
それぞれの登場人物の立ち位置も判りやすく魅力的。

約2時間、休憩なしだが、あっという間だった。

この脚本、商業演劇にしたらどんな舞台になるのだろう。

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