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『スリル・ミー』

『スリル・ミー』(Thrill Me)

脚本・音楽・歌詞:STEPHEN DOLGINOFF
翻訳・訳詞:松田直行
演出:栗山民也

私役:成河×彼役:福士誠治

チケットがこんな激戦になるとは。ちょっと甘く考えました。
好きな俳優さん2人の共演、何とか一回でもチケット確保出来て良かったです。

このペアについては、また色々と考察したくもなりますが、とりあえず福士くんの「彼」が色っぽくて格好良かった事を最初に言いたい。

見終わった後、松下柿澤組(私のスリルミー初見ペア)が見たくなった。チケット無いけど。

※以下、ネタバレ有り。スリルミー初見の方は真っ白の状態で観劇した方が絶対面白いので、見ない事をお勧めします。

観劇後、色々な事を思わされた。元々『スリルミー』という舞台の在り方が、演劇オタクの考察したい欲を刺激する作りなのだが。

成河・福士ペアは従来の私と彼との在り方と随分違っていた。観劇直後は戸惑いの方が大きかった。

でもこの芝居は「私」の回想という形を取ってるので、その点に重きを置いたともいえる。

福士彼は美しい。ちょっと作りものめいたというか、人間味の薄い綺麗さ。だが色気は凄い。私に向ける感情が判りにくいのに、とにかく色っぽいのだ。

37年たった後の成河私からみた、永遠の理想の彼と思うと、納得がいった。
「私」にはレイという名前が提示されるが、「彼」の名前は判らぬままだ。

正直終盤のどんでん返しの衝撃は薄い。
成河さんが演じているから何かやらかしそうと、先入観で見てしまうのかとも思ったが、逆に「彼が好きすぎて最初からにおかしくなっていた私」だったと思うと、腑に落ちた。
成福ペアは多分どんでん返しに主眼を置いていないのだ。

「私」は何故「彼」にそこまで執着するのか。
人を好きになるって大きな理由なんかなく、多分転んだ時に皆が憧れる「彼」が、たまたま手を差し伸べてくれたからとか、そんな些細な理由なのかもしれない。

完璧に見え、普通にリア充な生活を送ってそうな福士彼だが、弟の事になると感情がむき出しになる。
福士彼の唯一思い通りにならなかったのが、父の愛と弟なのだろう。

作りものめいた彼の中では異色ともいえる感情の露呈だが、これも私がより大袈裟に記憶していると思うと合違和感が無い。
誘拐の場面で子供を誘う彼。この場面も人間らしい。

警察の追求がはじまった辺りから、うろたえる彼とは逆に私はワクワクしているように見える。

今回よく判らないのが、結局私の思惑通りにその支配下に置かれた彼が、どう思っていたかという点。
私は手に入れた所で目的を果たしてしまったのか。

最後の彼の姿は、都合の良い妄想とも思える。信じられないくらい優しく甘く「レイ」と呼びかけるし。
考えても考えても判らない事だらけだ。自分の解釈も全然違う気がする。

成福ペアが徹底した私視点という点は、考えが変わらないが。

今回のスリルミー観劇はこの一回のみ。
成福ペアもまた見たいし、松柿ペアをとても見たかった!
昔の松柿初見の自分の感想を読み返したら、「共依存」「松下くん上手い」の言葉で埋め尽くされていた。

一方通行なスリルミーも良いのだが、キャッチボールしているスリルミーも見たい。

成河さんの異常な愛の役というと、すぐに天魔王が浮かぶのだが、山本蘭兵衛との芝居のキャッチボールが凄く見応えがあったし、2人の関係性が変わっていくのも面白かった。

私の解釈なのだが、山本蘭は心はあげられないけど、永遠の共犯関係でいようとした。
天はそれを蘭兵衛の死ではじめて気付き、自ら最大の理解者を失わせた事に深く絶望したと思ったのだが、どうなのでしょうね。

【追記】成河・福士ペアを考えていると、ついには成河私の妄想の世界かとも思ってしまう。
バイオレンス・ジャックの身堂竜馬的な。
ついでに成河天魔王は人体錬成しそう。

また花髑髏かよと突っ込まれそう。

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