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『豊饒の海』

PARCO PRODUCE "三島×MISHIMA"
『豊饒の海』 紀伊国屋サザンシアター

脚本 長田育恵
演出 マックス・ウェブスター
出演
東出昌大、宮沢氷魚、上杉柊平、大鶴佐助、神野三鈴、初音映莉子、大西多摩恵、篠塚勝、宇井晴雄、王下貴司、斉藤悠、田中美甫、首藤康之、笈田ヨシ

てがみ座の長田育恵さんの脚本という事でチケット確保。
深い海の淵に堕ち続けていくような感覚になる芝居。独特の美意識が全編に渡って貫かれている。とても良かったです。

元の小説は、第一部「春の雪」、第二部「奔馬」、第三部「暁の寺」、第四部「天人五衰」の全四作からなる長編小説。この舞台では時代の違う4つの話が絡み合うように描かれ、輪廻転生を浮かび上がらせる。

「又、会ふぜ。きっと会ふ。」
若くして夭折した清顕が本多に残した言葉は、呪いのように本多の生涯を支配する。
親友であった清顕と同じ脇腹に3つのほくろがある若者は、時を超えて本多の前に現れる。

清顕の転生を見つめ続ける本多繁邦役、10~80代までを3人の俳優さんが演じています。
(大鶴佐助→首藤康之→笈田ヨシ)
ベテランの方々が上手いのはもちろんですが、若き本多を演じた大鶴佐助さんが実に良かった。
終演後にプロフィール調べて、唐十郎さんの息子さんと知りました。

第二部で登場する右翼の若者・飯沼勲。竹刀を振るう彼がまた美しい。

この舞台、とにかく男性がとことん美しい。
黒一色の衣装の男性陣が黒衣のような役割を果たすのも面白い。

それに比べると清顕の恋愛のお相手である、聡子の衣装がいまひとつ。
一部は多分中振袖→洋装の二種だったが、もう一枚くらい衣装を増やしても良かったかも。

第四部で本多が養子にする安永透。帝大合格後、その本性を現す。
久松慶子が透に詰めより、その精神を叩きのめす場面は迫力満点。

結局清顕の魂は転生したのか、否か。

舞台では四部の時系列がバラバラに展開するのだが、全く混乱する事なく見られた。
脚本と演出の勝利でしょう。

凄く自分の好きな世界観の芝居だった。11月の終わりに良い作品が見られて幸せです。

自分の今年のベスト舞台のひとつです。

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