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『サメと泳ぐ』

『サメと泳ぐ』
世田谷パブリックシアター

原案・原作 ジョージ・ホアン
劇作・脚本 マイケル・レスリー(上演台本)
翻訳 徐賀世子
演出 千葉哲也
出演 田中哲司 / 田中圭 / 野波麻帆 / 千葉哲也 / 他

ハリウッドの内幕もので、元は1994年の映画「ザ・プロデューサー」。

その年代に作られたという古さを全く感じさせない、むしろ現代だからこそテーマが響いてくる芝居だった。

これから地方公演もあるが、ネタバレしないで見た方が絶対面白いので、未見の方は以下の感想は見ない事をお勧めします。

千葉さん演出というと、最近だと「フリー・コミティッド」があるが、NYに関わる地名、店名等が散りばめられた戯曲で、NYの事など判らない自分には笑えない部分が多かった。
「サメと泳ぐ」は映画ネタが出てくるのだが、さすがに映画は万国共通。芝居中流れる音楽も詳しくは判らなくても、何処かで聞いたことのある曲。(singsingsingくらいいしか曲名判らなかったが)

粗筋は以下の通り。(公式HPより)

ハリウッドの大物映画プロデューサー・バディ・アッカーマン(田中哲司)。人間としての評判は最悪だが、数々の作品をヒットさせ、彼のアシスタントは皆映画界で出世すると言われている。脚本家志望のガイ(田中圭)は成功を夢見てバディの元で働き始めた。痛烈な侮辱の言葉に耐えながら無理難題に対応する日々を送る中、新作を売り込みに来た映画プロデューサー・ドーン(野波麻帆)にガイは心を奪われ、やがて恋人関係になる。制作部門のトップへの昇進に命を賭けるバディは、映画会社会長のサイラス(千葉哲也)にアピールするため、ドーンの企画を利用しようと一計を案じてガイにある提案をもちかける。
信頼と懐疑心、名誉と屈辱、希望と失意、それぞれの思惑が入り乱れる中、ある晩、バディとガイの歯車が狂い始める――――

内容は非常に強烈である。

人を人とも思わぬバディ。部下に理不尽な要求を突きつける最低のパワハラ上司だが、実に頭が良く狡猾である。こうでなくてはハリウッドで出世は出来ない。

ガイは圭くんが演じているからか、一幕は普通の好青年に見える。

二幕から物語は一変する。

成功と為に全てを投げうったガイだが、バディはその手柄を横取りし、結果恋人も失う。

善良そうに見える人間ほど、追い詰められると怖い。
ガイはバティを拘束し、凄惨なリンチを加えていく。

このリンチの方法が本当に怖い。
普通にオフィスの椅子にビニールテープでぐるぐる巻きにし、淡々と暴行していく。
ガイは極めて冷静に見えるが、実はバディがその上をいく。

壮絶なのは暴力よりも心理戦の方だった。
ドーンがオフィスに現れた事によって、動揺するガイの心を上手く傾けていく。

オフィスに響き渡る銃声の音。暗転。
ではガイの出した結論は?

ちょっとその後の展開には鳥肌がたった。
大層出世したようにみえるガイの罪は塗り替えられ、車椅子のバディが隣で相変わらず踏ん反り返っている。

二転三転する凄い脚本。

脚本も凄かったが、田中哲司さんがとにかく圧巻だった。

大元の映画の粗筋だけ読んだが、こちらはガイがバディをリンチし、過去を回想するというはじまり方らしい。
舞台と作り方が違って面白い。

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