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木ノ下歌舞伎『勧進帳』

木ノ下歌舞伎『勧進帳』
神奈川芸術劇場・大スタジオ 2列目(自由席)

監修・補綴:木ノ下裕一 演出・美術:杉原邦生
出演:リー5世、坂口涼太郎、高山のえみ、岡野康弘、亀島一徳、
重岡漠、大柿友哉

歌舞伎十八番の一つである『勧進帳』は、 上演頻度の高さからもその人気が伺える、 歌舞伎の代名詞的演目です。
木ノ下歌舞伎では2010年に杉原邦生[KUNIO]の演出・美術で初演した後、満を持して2016年に完全リクリエーション版として再上演。監修・補綴の木ノ下裕一がその成果に対して平成28年度文化庁芸術祭新人賞を受賞するなど、高い評価を得ました。
一般的に「義経一行の関所越えを描いた忠義の物語」とされる勧進帳を、〈関所=境界線〉として読み解き、国境・現在と過去・主と従・観客と舞台…… といった現代社会を取り巻くあらゆる〈境界線〉が交錯する、 多層的なドラマへと再構築したキノカブ版『勧進帳』。
現代演劇の手法で古典の可能性を探る木ノ下歌舞伎の代表作がいよいよ関東初上演です!

初・木ノ下歌舞伎。   
80分ノンストップの舞台。時間のたつのが驚くほど早かった。

劇場中央に白い道のような舞台装置。
これを挟む形の客席。

鳥の羽ばたく音が不気味に響き、黒い衣装の番卒と富樫が舞台上に姿を現す。
番卒たちは関を守るという役目に意義を見出せないように見える。
富樫は何処か冷めた目で、ゆっくりと煙草を吹かす。

この日はトークショウ(木ノ下裕一さんと杉原邦生さん)有り。
この場でも富樫の人物像が話題だった。

自分は昔、滝沢秀明さん主演の大河ドラマ「義経」の時の、石橋蓮司さんが演じた富樫像を思い出した。

問答が実に面白い。
現代語だとここまで判りやすくなるのか。

義経一行を見送る富樫の、憑き物が落ちたような姿が記憶に強く残っている。
この舞台の主役は富樫なのだろうる

義経の四天王と富樫の番卒を同じ俳優が演じる。
場面によって小道具だけを持ち替え、くるりと立ち位置を逆転させる。
境界線のこちらと向こう。
主に対する思いは対象的でもあるが、「こうなってるかもしれない自分」にも思える。

客席から振り返り、関を見つめる義経の佇まい。
前方席なので残念ながら最後までは見られず。

小道具等細かい所にも意味があるそうだ。(洗面器とか。)
トークショウ、いつまでも聞いていたい。

ちょっとわかりにくかったのが、ジェンダーと国籍の境界。
弁慶と義経にそこはテーマがあるのだけど、私にはいまひとつ意味がつかみ取れなかった。

あ、トークショウで質問すればよかったのか。今頃気が付いた…。

芝居以外については、観客の「見る!」という熱気が凄かった。
自分は幸いにも譲っていただいたチケットの整理番号がかなり早かったのだが、開場と同時に前方はほぼ埋まる。
開演を待ち望む空気。

良いお客さんを持っているのも、今までの積み重ねだろう。

余談だが幕見は並んでも見られるか判らないから好きじゃない発言に頷く。
私の場合は並びで体力奪われると、肝心の芝居の時に疲れて眠くなってしまうからが、幕見や当日券に並ぶ事をなるべく避ける理由です。

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