リンク

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

« ゲキ×シネ『乱鶯』 | トップページ | 旅行中です »

『髑髏城の七人 Season花』4/28ソワレ 感想その3

それにしても『髑髏城の七人』という演目は、何故ここまで人を狂わすのか。
正直脚本は荒いと思う。

一人二役設定の方が話に破綻は無いのだけど、今のシングルキャストで3ヶ月公演という形態だと、無理がありすぎる。
その辺りの破綻を役者さんの力量と演出力、とにかく力技で乗り切っている。

今回の花髑髏Verは、蘭兵衛が里を守る長としての強さが出ているだけに、一幕を見ていると段々辛くなっていく。
この後二幕で起こる悲劇を知っているだけに。

何処かに平和が続く無界の里はありませんか…。
いっそんの場面とか、蘭兵衛さんの1人笑ってはいけない状態や、わちゃわちゃしている皆を見ているだけで楽しい。

口説きの場面。
蘭兵衛の足に斬り付ける演出は無くなっていた。

天魔王の蘭兵衛への執着、気の狂い方を表すのに効果的だったが、さすがにその後蘭兵衛がずっと足引き摺ったままは
負担がかかり過ぎるとも思ったので、残念ではあるが仕方がない。
何せ三か月の長丁場、役者さんの体第一でお願いしたい。

ただこの場面の天魔王の蘭兵衛への迫り方、言葉で巧みに籠絡していくのは、本当に面白い。
蘭兵衛が美しく(二幕以降は特に)、天魔王が醜悪な外見であるだけに、倒錯したエロチズムがある。
あぶな絵か江戸川乱歩の小説世界のよう。
成河さんが過去演じた、春琴をも思い出す。

戯曲も読んだが、やはり口移しは無かったのか。

私的には口移しは今回は無くても良い派だが(意志の強い蘭兵衛なので)、過去一番ガードが堅そうな蘭兵衛が唇許すのか…という衝撃も有る。
ただディープキスじゃなくて良いので、やるならあと数秒長くして欲しいかな。ちょっと一瞬過ぎる。
天魔王が顎に手を掛けたりとか、蘭兵衛が自分から受け入れているのとかは、大変エロくて良い。

この場面、設定変更したら、ひたすら成河天魔王と山本蘭兵衛の演技力頼みになっているというか。

それでも成河さんの台詞術が巧みなのと、山本蘭兵衛の身に纏う空気がすっと変わるのは、見応え有る。
2人、上手いわ~。

前回観劇時の方が、天魔王がしつこく頬やら髪やら撫でまわしてた気が。

髑髏城でも大好きな場面のひとつ。
二幕の捨蘭対決シーン。

この場面の山本蘭兵衛は、何なんでしょうね。
ぞっとするような綺麗さなんですよ。
前回観劇時よりも、インパクトがあった。
歌舞伎の狂乱物を見ているよう(ゴツいが)。

絶対に捨之介の言葉は届かない。
それでも必死で、ズタボロになる捨之介が可哀想で可哀想で…。
小栗くんが演じているからか、古田さんの時より痛そうに見える。

書いてたら蘭兵衛に対する怒りが…。
でも綺麗。

綺麗に見せるというのも、テクニックですからね。
特に年を重ねると余計に。

今回演出も全力で蘭兵衛を綺麗に見せようとしている気がする。
大人蘭兵衛なので、その方が壮絶さが増すというか。

二幕は悲劇、悲劇の連続なので、合間に挟まれる三五や、自転車乗ってやってくる古田さんとかにとても和みます。

無界屋襲撃も、何かいつもより痛そう。
人を殺しながらお握り食べる天魔王が、完全に狂ってて怖すぎる。
あと蘭兵衛がホント怖い。劇場の温度下がるくらい怖い。(でも綺麗)
太刀筋も一幕と全然違う。人斬りというより、殺人鬼という感じ。

荒武者隊の奮闘や、女たちを弔う太夫は、いかなるVerの髑髏城でも胸に迫る。

青木さんの兵庫、前回観劇時はちょっと物足りなかったのだけど、随分頑張ってた。
太夫が蘭兵衛に惚れているという設定を加えた以上は、太夫と蘭兵衛、太夫と兵庫が、きちんとカップルに見えるようにして欲しいので、そこは今回大満足。

この後の髑髏城での決戦は、実はいまひとつ自分の中で消化しきれてない。
蘭兵衛最期の場面は、前述した通りで、同じ台詞だからこそ、こう来たか!で鳥肌たった。

「所詮外道だ」を捨之介に向かって言うのは、私は引導を渡していると受け取ったが、どういう意図なのか聞いてみたい所。

些細な事だけど、蘭兵衛が一瞬にして起き上がるのは、どういうテクニックなのだろう。今回素早くないか?

百人斬りがローラースケートのせいか、どうも気持ちの中で盛り上がらない。
前回は他の場面でも古田さんが余り動いていなかったので、怪我でもしているのかと思ったが、この日は問題無し。元気。
休演日あけにたでも正統派の百人斬りに戻してくれないかな。

以下、ちょっと乱暴な事を言います。

この展開だと蘭兵衛がラスボスでもよくない?と実は思った。
一回目の観劇の時は微塵も考えなかったのだけど

さすがに一発目の花で筋変える訳にはいかないだろうが、今後はそんな展開な髑髏城もちょっと見たい。捨天を分けるという、大冒険をワカからしたのだし、思い切った変更の髑髏城も見てみたい。

最後の空っぽの云々は、やはり無理があるなと思いつつ、沙霧が頑張っているので、此処も力業で押し切った。

今回の花髑髏は、蘭兵衛の闇が強いので、捨之介と太夫が途中本気で心配になったが、沙霧と兵庫の一途さに、見ているこちらも救われました。

それにしても髑髏城という作品は、多種多様な面を見せてくれる。花だけでも、自分の感じ方が変わって面白い。
筋としては、過去の一人二役設定の方が面白いのは仕方がないのだけど、そこは何となく折り合いがつけられた。
何度書いてるが、花は各登場人物のバランスがよいのと、一幕の捨蘭が並んだ時の空気感が良いのが、自分の中では大きいかな。

ようやく公演も折り返し。
あの肉体を限界まで使った芝居を、シングルキャストで3ヶ月近く行うのは、正直無謀だとも思うので、 役者さん、支えているスタッフさん、皆さんアクシデント無く過ごして欲しい。

まだ書き足りない気もするが、この辺で。

【追記】

蘭兵衛の足斬る問題、諸々の事情があったようですが、良い演出だったなぁ…。

« ゲキ×シネ『乱鶯』 | トップページ | 旅行中です »

芝居・新感線関連」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/193925/70460185

この記事へのトラックバック一覧です: 『髑髏城の七人 Season花』4/28ソワレ 感想その3:

« ゲキ×シネ『乱鶯』 | トップページ | 旅行中です »