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『ヘンリー四世』二部作

20161218_133256
『ヘンリー四世』二部作
 

第一部 「混沌」
第二部 「戴冠」 

新国立劇場 後方サイドブロック

作:ウィリアム・シェイクスピア
翻訳:小田島雄志
演出:鵜山 仁

出演:
浦井健治 岡本健一 勝部演之 立川三貴 綾田俊樹 ラサール石井
水野龍司 木下浩之 有薗芳記 今井朋彦 青木和宣
田代隆秀 那須佐代子 小長谷勝彦 下総源太朗 鍛治直人 川辺邦弘 佐川和正
亀田佳明 松角洋平 松岡依都美 藤側宏大 岡﨑加奈 清水優譲
中嶋しゅう 佐藤B作

シェイクスピアの歴史劇、『ヘンリー四世』二部作。
3時間少々×2の上演時間。20分間の休憩有。
一部と二部の間は2時間半のインターバル。

体力的に厳しいかなと思ったが、案外大丈夫だったし、めちゃめちゃ楽しかった。
役者さんがみな上手くて、演技の応酬も見応えがあった。

今年私が見たシェイクスピアの歴史劇は、『リチャード二世』(さい芸)と『ヘンリー六世』(カクシンハン)。
『ヘンリー四世』の前の時代と、その後の時代を描いている。

時代の流れが多少なりとも頭の中で整理出来ていたからか、『ヘンリー四世』の世界にすんなりと入っていけた。
ロビーや公式サイトの、相関図の存在も大きい。(細かい人間関係は覚えられていないが)

舞台は新国立の機構を生かし、思い切り広く使っている。
背景に材木で創られた、壁のようなジャングルジムのような物体が存在する。
時折、登場人物が上り下りする。

その形の不安定さが、この時代の王座の象徴のようで、面白い。
サイド席だと角度によっては、俳優さんが全く見えなくなるのは残念だったが、正面では見られない風景も有った。

ヘンリー四世は苦悩している。
王座簒奪の罪と、息子のハル王子の放蕩に。

王座簒奪については、『リチャード二世』を見ていたのが大きい。
リチャード二世は王座を剥奪された後、投獄されている。
年を取るにつれ、かつての罪に悩まされているようである。

ヘンリー四世の息子のハル王子が浦井健治くん。
ハル王子のライバルであるホットスパーが岡本健一さん。

ハル王子の佇まいが、とても良い。
放蕩の日々を送っているが、どこか鬱屈を抱えている。
遊び仲間と楽しんでいるようでも、決して交わらない存在。

一部終盤での戦闘では、若々しいエネルギーがあり、
二部で王位継承をする際は、凛として美しく、また孤独でもある。

岡本さんのホットスパーがまた対照的。
衣装の赤が彼の性格を表すように、熱くて、無条件に格好良い。

個人的な話だが、今年シアター風姿花伝の客席で、岡本さんに遭遇した。
素敵な美男子さんだった。

この二人の対決が一幕のクライマックス。

岡本健一さんは二幕でもう一役。
同じ人が演じているとは思えない楽しい役。
キャスティング、上手い。

佐藤B作さんのフォールスタッフは、小悪党で調子が良く、女にもだらしがない。
だけどとても魅力的。
人気のキャラクターというのも頷ける。

彼らをはじめてとする、個性的な登場人物たちが絡み合う6時間のドラマは、本当に面白い。

二幕後半、死を前にしたヘンリー四世とハル王子の、王位継承の場面は圧巻。
この芝居の一番の見せ場だ。

ヘンリー五世は後世の評価の高い王とのこと。

今井朋彦さん演じる法院長との対決と和解。
若き王の迷いと、度量の大きさ。

フォールスタッフを突き放す場面では、王としての厳しさ。

立派な王として歩むからこそ、そこには強烈な孤独があるように見える。

王位についたハル王子が、今後どのような人生を歩むのか。
ここまできたら、新国立劇場さんにはぜひ『ヘンリー五世』の上演をお願いしたい。

『ヘンリー四世』、一部が確かに面白いのだが、二部をもう一度観たかった。
父と子の場面は実に良かった…。

とはいえ二部の最初では、さすがに連続観劇の疲れが出てしまった…。
凄く楽しかったが、翌日は体が痛かったです。

劇場ではクッションの貸し出しが有ったが、これが大人気。
私は会場に着いたのがギリギリだったので、クッションの貸出は終了していた。
一応携帯用の自前のクッションを使用したのだが、
カーテンコールで夢中になってしまい、思いっきり劇場に忘れて来たよ。
ああ、新青森まで新幹線乗った時も、持って行ったクッションだったのに…。

シェイクスピアの歴史劇を、ある程度知識のある自国の歴史劇を楽しむようにはなかなかいかないが、
それでも少しづつ楽しめる要素が増えて来たのが、自分の中では一番嬉しい。

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