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『クレシダ』

『クレシダ』 

作:ニコラス・ライト
翻訳:芦沢みどり
演出:森新太郎
出演:平幹二朗 浅利陽介
碓井将大 藤木修 橋本淳
花王おさむ 髙橋洋

海外の戯曲であるにも関わらず、この役は平幹二朗さんの為に書かれたの?と錯覚しそうになった。
それ程、平さんに合っている。まさなにハマり役。
この戯曲を選び、平さんをキャスティングした方に、まず拍手を送りたい。

シェイクスピアの戯曲を、まだ少年が女性役を演じていた時代の物語。

少年俳優を指導をする、平さん演じる演技指導者シャンクの宝石のような台詞の数々。
少年俳優という、限られた時間の中での輝きとその終わり。
ライバルでもある思春期の彼らの、揺れる関係性。

色々なものが詰まった素敵な芝居だった。
シェイクスピアの芝居が、あちこちに散りばめられているのも面白い。
芝居を愛する人に、ぜひ見て欲しい一本。

養成所からやって来たスティーヴン。
俳優として、とてもやっていけないと思われる少年。

シャンクが『トロイラスとクレシダ』のヒロイン役の指導を、スティーヴンに行う場面は圧巻。
次々と台詞、動きの見本を見せるが、平さんの役者人生が詰まっているような芝居。
それを受け取る浅利くんも良い。

「少年俳優」とは。
女性そのものでは無い。
健康的な少年が女性を演じるという事。

シャンクの語る少年俳優論が面白い。
歌舞伎の女形にも通じる。

異性を演じる演劇って、現在世界にどのくらいあるのだろうか。
歌舞伎も宝塚も健在な日本は幸せなのか。

その少年俳優たちが、何とも言えず色っぽい。
キラキラしたドレスを脱ぎ捨て、胸の詰め物を外し、コルセットのひもほどく。
とても色気のある所作だ。

中でもハニー役、橋本淳さんが、実に華やかで、まさにスター俳優。
だがそんな彼も年齢には勝てず…。

彼に憧れたスティーヴンにヒロインを奪われ、少年俳優といての終わりを宣告される場面は、非常に痛々しい。
だがその後男性の俳優として現れる姿は、一転して凛々しい。

ハニーが自分の結婚をスティーヴンに告げる場面の、2人の芝居は本当に素敵!

花王おさむさん、高橋洋さん、みなとても良かった。
二幕終わりの平さんと洋さんの場面は、蜷川さん演出のリア王を思いだし切なくなった。

芝居は一期一会。
戯曲と俳優の出会いも、創り出された芝居と私たち観客との出会いも。

演劇の神様に感謝したくなる舞台だった。

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