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『いま、ここにある武器』

風姿花伝プロデュース vol.3『いま、ここにある武器』

とんでもない芝居を見てしまった。
良い意味で「とんでもない」。

科学者とその兄。彼らに関わる人。
出演者は4人だけ。

科学者の画期的な発明は、国が関わり、彼らの運命を劇的に変えていく。

発明品は「無人飛行機誘導プログラム」。つまりドローンだ。
この戯曲、書かれたのは今から10年も前らしい。

今ではドローンは普通にニュースに登場し、宅配便に使用されるという話も聞く。
戯曲家の先見の目に驚かされる。

弟は天才肌の人間にありがちな、無邪気さを持っている。
2人のテンポの良い会話が楽しい。
だが弟が「極秘」の筈の自分の研究を話し出した所から、2人の間の空気は一変する。

弟・ネッドが千葉哲也さん。
兄・ダンが中嶋しゅうさん。

ネッドは発明が今後どのように使われていくのか、ダンとの会話でようやく気付き、愕然とする。

ダンはネッドが戦争に加担する事を責めるけど、ダンも決して誉められた人間では無い。
歯医者であるが、美容整形まがいの治療をし、お金を稼ぐ。
良き夫、良き父のようだが。この辺りの矛盾が人間らしく、面白い。

2人の他にネッドが所属する会社の人間である、ロスが那須佐代子さん。
兄弟を追い詰める諜報部員ブルックスが斉藤直樹さん。

自分の発明を守ろうとするネッドを責めるロス。
そしてネッドの説得に諜報部員までが現れ…。
静かに追い詰めていく過程は、背筋が凍るような怖さだ。

結局国という大きな力の前には、個人の抵抗など無力。
技術者の代わりはいると、ネッドは言われるのだけど、
最後の最後にネッドは大きな抵抗をする。

破壊されたプログラムは誰にも修復不可能。
代わりはいなかったのだ。

それでも結局ネッドは追い詰められ、弟を匿ったダンも追い詰められ…。

この芝居、はじまったのはネッドの部屋だった。
白が基調の、無機質だけど綺麗な部屋。

芝居の最後では酒瓶が転がる、雑然とした様子を見せる。
荒んだネッドが、それでもおもちゃとか創って行きたいと言うのが、辛かった。

台詞が凄く良くて、また役者さんのちょっとした間や呼吸が良くて、
非常に惹きつけられた2時間半だった。

今年のNo.1かも。

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