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『ウィンズロウ・ボーイ』

『ウィンズロウ・ボーイ』
新国立劇場 小劇場 THE PIT

脚本:テレンス・ラティガン
翻訳:小川絵梨子
演出:鈴木裕美

出演:小林隆 中村まこと 竹下景子 他

新国立の小劇場で上演される芝居は大抵面白いのだが、『ウィンズロウ・ボーイ』は事前の評判も良く、期待通りの芝居だった。

第一次大戦前夜のロンドンが舞台。
銀行を退職した父とその家族という、ありふれた家庭。
だが次男が海軍兵学校で窃盗事件を起こした咎で退学になった事で、家族の生活は一変する。
次男ロニーは無実を訴え、その言葉を信じた父は汚名を晴らすために軍と国に対して裁判を起こす。

こう書くと壮大な物語に思えるが、このウィンズロウ家のリビングのみが舞台。
5人の家族とそれに関わる人達が、出入りし会話するだけで物語は進んでいくのだが、これが実に家の外で起こっている出来事を、雄弁に想像させてくれる。

裁判によって長女の結婚は白紙に、長男の学生生活は頓挫。
この裁判にどんな意味があるのか、何度も家族全員が自問自答する。
その中で当事者であるロニーが、一番自然体なのも面白い。

印象的だったのは一幕終盤。
裁判の為に、高名な弁護士であるサー・ロバートに弁護を依頼するが、この弁護士がまた凄かった。
裁判を引き受けるに当たり、ロニーを訊問するのだが、この場面が非常に緊張感溢れている。
子供相手にここまでするかというくらい、厳しい訊問。
そして「僕はやってない」と泣くロニーに、「この子は無実です」とキッパリと言い、弁護を引き受けるサー・ロバート。
此処で一幕終了。

余りに格好良い幕切れで、鳥肌がたちました。

家族は色んな事で傷つきながらも、裁判の決着はつき勝利に終わる。
最後に長女キャサリンとサー・ロバートが交わす会話も素敵。
舞台装置も衣装も洒落てました。

裁判劇がメインなのかと思ってましたが、家族に起こった問題を通して、自分たちはどう進んでいくのかという点が印象に残った芝居でした。

今年は良い芝居に当たる確率が高くて幸せです。

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