旧ブログ

  • 酒と芝居と旅の日々(旧ブログ)

    http://karintheater.seesaa.net/

    旅行関係の記事と2005年7月~2006年12月までの旧記事はこちら

2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ

« 「ジャンヌ・ダルク」特集番組! | トップページ | 青木、頑張れ! »

『きらめく星座』

こまつ座公演『きらめく星座』
紀伊國屋サザンシアター

作   井上ひさし
演出  栗山民也
出演
秋山菜津子 山西惇 久保酎吉 田代万里生
木村靖司 後藤浩明 深谷美歩
峰﨑亮介 長谷川直紀 木場勝己

直前まで忘れていたが、2009年銀河劇場版の上演を観ていました。
観劇中に記憶がどんどん蘇ってきた。

太平洋戦争直前の、浅草のレコード屋オデオン堂の家族の物語。

今回驚いたのは、軍を脱走した長男を演じた田代万里生くんが、予想外に(失礼)良かったこと。
歌の上手さは折り紙付きだが、脱走兵という深刻な状況にも関わらず、ふらりと実家を訪れ陽気に歌う長男が、実に良かった。
短髪も似合ってて、普段の姿と印象が違い、最初に登場した時一瞬誰か判らなかったくらいだ。

2009年に観た時に、一幕がやや退屈だったが、今回は最初から最後まで面白かった。
前回はちょっとバランスが悪かったのかな。
秋山菜津子さんの芝居が上手いのも大きい。

その上で、あのお母さん役は前回の愛華みれさんの方が合っていたと思う。
菜津子さんは本当に本当に上手いし、今回の舞台を引っ張っていたのだけど、愛華さんの底抜けに明るいお母さんが好きだった。
いつもニコニコしていたお母さんが、最後の最後に「私が至らなかったので…」と泣き崩れるたのが、印象に残っている。

オデオン堂一家は極々普通の家族である。
その家族が軍国主義の日本に巻き込まれていくのだが、苦しい状況でも明るいしいつも歌がある。
その家族の在り方は素敵なのだけど、引っ掛かる点もある。

娘の結婚相手は傷痍軍人で、その結婚は美談となるのだが、彼にとって幸せな結婚だったのか。
価値観の違う家族と擦り合わせていくのは辛い。
脱走兵である長男を庇う為、信念を覆させて嘘をつかせてしまうのは、何だか割り切れない。
もちろんレコードをどんどん売って、時勢に合うようお店を変えてしまう姿も悲しいのだが。

その夫婦が、最後は笑顔で寄り添おうとしている。
家族がバラバラになる日のカレンダーに刻まれた日付。
皆の行き先も「この先の日本に何が起こるか」を観客は知っているだけに、辛い結末。

面白い芝居であるが、どうしても思想の押し付けも感じてしまう。
役者さんはみな素晴らしかった。

« 「ジャンヌ・ダルク」特集番組! | トップページ | 青木、頑張れ! »

芝居・一般」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/193925/57414381

この記事へのトラックバック一覧です: 『きらめく星座』:

« 「ジャンヌ・ダルク」特集番組! | トップページ | 青木、頑張れ! »