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『Tribes トライブス』

『Tribes トライブス』
新国立劇場 小劇場

作:ニーナ・レイン
翻訳・台本:木内宏昌
演出:熊林弘高
手話指導:米内山陽子
出演:田中圭 中泉英雄 大谷亮介/中嶋朋子 中村美貴 鷲尾真知子

耳の不自由な末子ビリーは、初めてできた魅力的な彼女シルビアを家族に紹介するが、その彼女も実は耳が不自由だった。これをきっかけに家族間に不協和音のさざ波がたちはじめる。(公式HPより)

舞台でいつも良い芝居を見せてくれる田中圭さんの主演舞台。
台詞をちゃんと観客に伝えてくれるお芝居って良いなぁ…。
予想外にセクシーな舞台でした。

とある家族。
その家族の末っ子ビリーは、生まれつき耳が不自由だが、家族には溺愛されている。
家族はそれぞれ自分の事ばかりを主張している。

ただこの溺愛の仕方が問題で、私は所謂「優しい虐待」に近いと思った。
健常者と同じように育て、手話も覚えさせないし、家族も覚えない。
結局彼の自立の芽をみなで摘んでいるのだ。

だがビリーがマイノリティのコミニケーションに加わり、手話を覚え、彼女が出来た事から今までの関係性は崩れていく。

最近私が観た海外の翻訳ものの芝居(と括るのも乱暴だと思うが)に出てくる家族の在り方って、みな自己主張が強くて、他者とのコミニケーションに問題があり、何処か壊れている。そんな家族が多い。
一幕はそんな家族の過剰なやり取りで、見ていて少々疲れる。

だがその苛つきがあってからこその、ビリーとシンシアの物語が映える。
ビリーとシンシアの、手話を使って愛を伝え合うシーンは、綺麗でとてもセクシー。

面白かったのは兄とビリーの関係。
兄はそれこそ弟を愛している訳だが、その愛情は「自分が守ってあげたい可愛い弟」への愛情と思える。
弟が愛する女性を作り、自立していき、自分の庇護から抜ける事によって、兄の世界も崩れ落ちていく。
共依存の世界は、見ていてゾクゾクする。

田中圭さんは、繊細な青年役が本当に上手い。素敵な役者さんです。

そんなお芝居を彩る舞台美術が、実に素晴らしかった。
良い意味でも悪い意味でも、頭が痛くなるような刺激的な舞台でした。

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