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『祈りと怪物 ~ウィルヴィルの三姉妹~[蜷川バージョン]』追記

『祈りと怪物 ~蜷川バージョン』初日の感想の追記。座席位置は中2階。
ネタバレ有りです。

蜷川版、脚本を判りやすく伝え、観客を飽きさせないように、上手く創っている。
場面展開が多い舞台だが、コロスがラップで語ったり、各場面の冒頭にト書きを字幕で出したりと、とても親切。(ただあの字幕、字が小さいので後方だと読めないと思う。)
KERA版はそういった奇をてらう事は無かったので、ちょっと飽きる事もあった。

特に終盤が圧巻。
トビーアスとドンの関係の破綻。
ヤンの呪いの成就と失敗。
そして三姉妹の結末。

流れ落ちる雨が良い効果となり、カタルシスのあるラストだった。
三姉妹が石になるという結末は、最初見た時は何だか唐突だと感じたが、蜷川版はその辺りも自然。
ラストは背景の扉が開き、落ちぶれたドンが駐車場というか、雑踏に消えていく。(この演出、この芝居では余り好きではなかったが。)

ひとつの物語として見るには、非常に判りやすく、最後まで観客を引き付けていったのが蜷川版の優れたところだと思う。

でも心に残っているのは、12月に見たKERA版の方。
世界観がこちらの方が好き。

KERA版を見た時は、もっとこの物語を見たい。
戯曲で語られない登場人物たちのドラマをもっともっと見たい。
いっそ二部制でもっと長くても…と思いましたが、蜷川版はあの時間の中で、物語は綺麗に纏まっている。
その点はどちらが良いとはいえませんが。

前回も書きましたが、KERA版が優れているのはキャスティング。
KERAさんの創った世界に合った、適材適所のキャスト。
だから物語に広がりがあったのかもしれない。
蜷川版を見てて、あれ?このキャラクターってこんな出番少なかったっけ?と感じる事が多かった。

「祈りと怪物」は、主筋がドンとその家族で、脇筋がメメ及びパキオテの物語だと思う。
勝村さんも悪くないけど、生瀬さんが凄すぎた。
メメとパキオテの結びつきは、申し訳無いがKERA版の方が全然良かった。
自分がKERA版を見て、メメのストーリーが一番好きだったのもあるが。

錬金術師はどちらも良かった。
蜷川版の橋本さとしさんは、あの扮装格好良すぎでしょう。

蜷川版の役者さんも皆さん上手いのですがね。
KERAさんの方が、キャスティングのセンスが良いのでしょう。

それにしても同じ戯曲で、ここまで違った印象を見せるとは。
ヤンのキャラクターも、演じてる役者さんの解釈で、かなり違った。
染谷くんの狂喜の若者も良いが、祖母を誑し込めるかは怪しいかも。

KERA版の丸山智巳さんのヤンは、男の色気があって良かったです。
次女も祖母も夢中になるのが納得。

色々書きましたが、やはり同じ戯曲を演出違いで連続で上演するというのは、滅茶苦茶面白いです。
ぜひまたこの様な、有意義な企画を見てみたいです。

作/ケラリーノ・サンドロヴィッチ
演出/蜷川幸雄
出演/
森田剛、勝村政信、原田美枝子、染谷将太、
中嶋朋子、三宅弘城、宮本裕子、野々すみ花、
大石継太、渡辺真起子、村杉蝉之介、満島真之介、
冨岡弘、新川將人、石井愃一、
橋本さとし、三田和代、伊藤蘭、古谷一行 ほか

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