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たいこどんどん その2

『たいこどんどん』

明日が千秋楽です。
終わってしまうのが心底もったいない。
仕事が休みだったら、楽を見たかった…。

明日で千秋楽なので、派手にネタバレしています。

清之助と桃八は再会して、いつもの2人に戻るけど、結局稼いだお金も騙されて取られて…。(鈴木京香さんの悪女っぷりがステキ)
ようやく辿り着いた新潟で、清之助は梅毒を発病、桃八は江戸っ子であることのプライド故に、片足を失う。
物乞いにまで落ちて、最悪の状況。(この場所が柏崎というのが何とも…)

さらにそこから大逆転して、ようやく江戸に戻って来た時には9年もの歳月がたっていた…。

この舞台で秀逸なのは、ラストシーンだ。
冒頭と全く同じセット。
だけどそこには若旦那の実家は跡形も無い。

あれほど帰りたかった江戸。
大好きだった江戸。
江戸はいつの間にか、東京という名前に変わっていた。

この最後の場面のことを思い出すと、今でも切ないし、またそれだけではない衝撃も受けた。

死んだ方が良かったと絶望する清之助と、人間は変わらないと強く生きようとする桃八。
物乞いになった時は、桃八が死を考え、2人は逆の立場だった。

ラストの桃八のセリフだけでも充分感動するのだが、冒頭と全く同じ歌が歌詞を変えて、全員で歌われる。
劇場の通路には、明治の扮装の出演者。ひっくり返る価値観。
「これから日本は変わるのさ」と。
大道具の背景には、波が押し寄せる。
衝撃だった。

井上さんの脚本と蜷川さんの演出の凄まじさ。

変わった日本はその後どうなった。

明治、大正、昭和。
一度は焼土となった東京から、這い上がったが、現在は地震だけでなく、被ばくの恐怖に怯える日々だ。
2人が旅した美しい東北の地には、信じられないような酷い現実。
人が住めなくなった土地もある。

冒頭とラストで二回稲光のような光が発せられるのだが、私にはどうしても福島原発が爆発した時の映像と被ってみえてしまった。(youtubeで見返すと、あんな光は発してないのに、何でそう思ったのだろう。)

芝居中に雷が光る場面があるのだけど、何故だか冒頭とラストの光は、雷とは印象が違うのだ。
私が深読みしすぎているのかもしれませんが。

今後の日本にあるのは、希望なのか絶望なのか。桃八のパワーを見習いたいけれど…。

今年はこの舞台を超える芝居には、出会えないかもしれません。

3時間半もの長丁場が、全く飽きなかったのは、主役2人以外の役者さんたちの力も大きい。
何役も兼ねて、2人が訪れる地の、色々な登場人物を演じるのだが、みな印象的でパワフルで面白い!
特に好きだったのは、遠野のおじいちゃんたち!可愛かった!

本当に素晴らしい舞台をありがとうございました。

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