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蜉蝣峠

いのうえ歌舞伎・壊<Punk>「蜉蝣峠」
2008年4月11日(土)12:30開演
赤坂ACTシアター

3回目の観劇。2回目を見た時に、随分面白くなったなと感じたけど、さらに良かった。
それでもチケットを増やそうとは思わなかったなぁ…。

闇太郎とお泪の場面が好き。
絶望ばかりのお泪の唯一の心の支えが、幼馴染の闇太郎で。
記憶を失った闇太郎が、自分の存在をお泪の中に見出す。
だからあのラストは、本当に切ない。

世界観や上記2人の関係や、とても好きなのだけど、それだけに脚本の細部の甘さがもったいない。
それと脚本の方向が、いつもの「新感線演出」に合わないと思う。

演出については、もういい加減映像オンパレードの止めて欲しい。
セット変更の間に、幕に背景映すのも、やりすぎで必要を感じない。
役者がみな上手いのだから、背景なんて無くてもいいでしょう。
お笑いの部分、歌の部分などの映像の使い方はおもしろいのだけど。
『淫乱斎英泉』の映像の使い方が絶品だったので、余計に上手くないと感じてしまった。

同じ脚本家+演出家でも『メタルマクベス』は(映像含め)良かったのになぁ。

以下、ネタバレ要注意で。

脚本も初見のときに感じた「?」はそのまま。

・大通り魔と化す理由が弱い
 何も住民皆殺しにしなくても。関わりのある人物だけを殺害するなら判るのだけど。

 天晴が実は大通り魔だったという方が、納得するんだよなぁ。
 破壊主義者みたいな所があるから、それを父にも街の人にも疎まれ、差別され、その鬱憤が爆発して。
 そして母を救いに来た相手に罪をきせる、とか。

 立派とお寸だけが、何も知らず生き残っているというのも不自然。
 天晴が大通り魔で、天晴を唯一庇ってたのが姉だったとかいう話かと、勝手に想像してました(苦笑)

・結局天晴って何がしたかったの?
  厭世な破壊主義なキャラクターとしても、脚本にいまひとつ説得力が無いし。

古田さん、堤さんはじめ役者さんの実年齢が40歳以上だから、ああいう年齢設定になっているのだろうが、あの惨劇からちょっと年が行き過ぎている。
せめて10年後くらいの方が、事件が風化してなくて良いと思う…。

銀ちゃんの存在も、ネタしてはおもしろいのに、消化不足で終わってしまった。
冒頭のギャグも、全然おもしろくないし。
もう少し脚本を煮詰めたら、もっとおもしろくなりそうなのに、もったいない…。

それでも良かったし、特に二幕は胸にぐっと迫ってきた。
あの「闇ちゃん」という呼び掛けが、たまらなく切なくて、大好きだった。
こういう骨太の時代劇路線、今後も期待!

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芝居・新感線関連」カテゴリの記事

コメント

花梨さま
遅遅のコメントで申し訳ありません。
私も3回観て、観るたびによくなっていったと
感じましたし、終わって時間が経った今となっては
「やっぱり結構よかったんじゃない?」とも
思えるのですが(笑)。

>大通り魔と化す理由が弱い
これに尽きますよね。
いくらフィクションの物語でも、殺人鬼でも、
主人公の生き様に納得性がないと芝居として
共感しにくいです。
私もクドカンは「メタルマクベス」の脚本が
すばらしかったので、期待していたのですが
いささか消化不良でした。

お泪ちゃんの「闇ちゃん」という声、耳に残りましたね。

スキップさん、こんばんは。

芝居としては、おもしろかったと思うのですが、新感線については、ついついハードル高くなります。
今回は特に登場人物の行動に、いささか納得出来ない事が多くて、特に初見の時はその点が目についてしまったかなぁ、という印象です。

特に物語のキーである、大通り魔の正体が消化不良…。
母を陵辱した張本人はまぁ良いとしても、関係の無い人を大量に殺害する程の怒りを呼び起す理由としては、ちょっと弱いですよねぇ。

でもおもしろい芝居だったと思います。

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