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人形の家

『人形の家』
2008年9月6日(土)ソワレ
Bunkamuraシアターコクーン

作:ヘンリック・イプセン
演出:デヴィッド・ルヴォー
出演:宮沢りえ、堤 真一、山崎 一、千葉哲也、神野三鈴、松浦佐知子、明星真由美 ほか

余りにも有名なイプセンの戯曲。
それが生き生きとした、今の観客に訴えかける、魅力ある内容として蘇った。

終演後、同行者と登場人物たちの、その後の生き方について、真剣に論じ合った。
そんな風に観客の心を揺さぶる芝居。

ルヴォー、さすがです。

宮沢りえさんの、女優としての可能性が、無限に感じられた舞台でした。

予備知識無しだったので、劇場に着いて驚き。
客席中央に四角いステージ。私は通常は舞台がある、奥側の席。
舞台は紗幕で囲まれ、子供が遊んでいる。
パンフレットではボクシングリングと書いていたが、私は鳥籠のような舞台だと思った。
舞台上に並ぶ、椅子やクッション、おもちゃなど。まねでおままごとのようだ。

ただ難点はコクーンはキャパが広いため、役者が後ろを向くと台詞がやや聞き取りにくくなること。
特に主役二人の宮沢さんと堤さんが聞き取りにくかった。堤さんは舞台の人というイメージなので意外。
逆に山崎さん、千葉さんは、どこにいてもほぼ台詞が聞き取れた。二人の上手さは群を抜いていた。

そういったマイナスを補って余りある程、りえ@ノラは良かった。
「役に合っている」し「役を生きている」。
「ミス・サイゴン」のキム役のソニンにも感じたが、テクニカルな面は他のキム役の方が良いが、それ以上に心に迫る演技である。
ラスト、退場時にノラは客席通路を通り、劇場の外に出る。
ラッキーなことに、その通路近くの席だった。間近で見た、宮沢りえはハッとする程美しかった。

箱庭のような舞台、箱庭のような劇場から抜け出すと、ドレスも衣装も鬘も脱ぎ捨て、ノラはカーテンコールでTシャツで現れた。

舞台っていいな。語り合えて、色々と考えられる舞台って。
好き嫌いは出そうだが、挑戦的な演出は刺激的だ。

おもしろかったのは、リンデ夫人とクロクスタ。(演じたお二人ともうまっ)
現代でいう「負け組」人生の二人が、二人で人生をやり直すことにより、幸せを掴む(ように見える)。
一方出世街道を走るトルヴァルと、その美しい妻ノラ。絵に描いたような理想的な夫婦。なのに物語の最後は崩壊する。
リンデ夫人とクロクスタは、とても上手くいきそうだ。

千葉さん演じるランクの存在、ノラとの絡みもおもしろい。
トルヴァルがノラを、自分を確立する為に申し分の無い存在である妻を愛しているの対し、ランクはノラ自身を愛している。
それはノラの容姿だけではなく、ずるい部分も持ち合わせた性格も含めて。
己へのコンプレックスも合わせて、歪んだ愛でもあるが、純粋な愛でもある。
そのバランスを千葉さんが絶妙に演じている。

いや、役者さんでは、千葉さんと、クロクスタの山崎さんが絶品すぎました。

1895年に書かれた「人形の家」、全く古さを感じさせない舞台だったのは、演出家の力量だろう。
(1879年に書かれた「かもめ」、その舞台が古臭いままだったのと対照的。)

楽辺りにもう一度見たいが、海外だ…。残念。

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コメント

やっと自分の感想書けました。(笑)

りえちゃんの演技は本当に凄かったですね。
相手によって声や表情をコロコロ変えてたのが素晴らしかった。
特にクロクスタに対する表情で、
夫を必死に守ろうとする様子がはっきり分かって、
可愛いだけじゃなく、本当は芯の強い女性だというのが伝わってきました。

ヘルメル夫妻と、クロクスタ&リンデの明暗が、
逆転するのが面白いやら怖いやら・・・。

ルヴォー演出作品を久しぶりに観ましたが、
やっぱり凄い!と実感しました。(笑)

麗さま、こんばんは。
『人形の家』、素晴らしかったですね。
ルヴォーの演出は、やはり凄いです。

詳細感想も読みました!
もう一度行かれるのですね。羨ましい…。


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