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あわれ彼女は娼婦

『あわれ彼女は娼婦』渋谷 Bunkamuraシアターコクーン
作 ジョン・フォード、翻訳 小田島雄志、演出 蜷川幸雄
出演 ジョヴァンニ:三上博史 アナベラ(その妹):深津絵里 ソランゾ(アナベラの求婚者):谷原章介
19時開演 22時10分終演(15分休憩)

おもしろかった。賛美両論のようですが、自分はおもしろかった。後味の悪さもそれほど感じなかった。

舞台美術の綺麗さに、まず目を奪われた。
舞台面を囲むような円柱と、バルコニーのような2階、壁にぐるりと扉の羅列、窓には薄い白いカーテン。
このシンプルなセットに、照明があたり、扉が開いて、奥から光がさしたり、カーテンが風に揺れたり、様々な場面を作り出す。

その背景の前に、たくさんの赤い糸が天から下がっている。この赤い糸は何の象徴?血?
兄ジョヴァンニが最初に妹アナベラへの愛を打ち明ける場面では、舞台全面に壁のように下がる赤い糸。越えてはいけない血の象徴?

この芝居は『ロミオとジュリエット』を引き合いに出されるそうだが、自分は見ながら『タイタス』を思い出していた。先日蜷川さんの演出で見たばかりというのもあるが、赤い血の表現や、食卓での凄惨な復讐場面などに、連想させられた。

話的なは「?」だらけで。兄と妹が惹かれあうのだが、その愛を至上のものと二人はしており、タプーに苦しでいるようには見えない。むしろ妊娠し、引き離されることに苦しんでいる。
この二人の愛情とは?時代背景も頭に入れないと、理解しずらいのだろうか?

それでも美しい台詞と、三上・深津二人の演技で、不自然さもなく、話に入り込めるのはさすが。

アナベラは不義の子を身ごもったまま、ソランゾに嫁ぐ。妻の不貞を知ったソランゾは復讐に燃える。しかし逆にジョヴァンニはアナベラを殺し、永遠に自分だけのものにする。

二人の愛の先が死しかないなら、何でアナベラ結婚したのだろう…。兄の子を生みたかったからか。兄弟の関係以外にも話的には疑問がいっぱいでしたが、台詞がとても綺麗で、迫力あって、怒涛の芝居でした。

『タイタス』でも後味が悪いと思わなかった私は、もちろん今回の死体の山となるラストシーンも平気。リアルな残虐さ(映画とかの)は気持ち悪くて、全然見られないのですが。
多分主人公が自分の行動に満足して、死んでしまうから、私にとっては後味の悪さは残らないのでしょう。

ソランゾの谷原章介さんは、最初ちょっと台詞が聞き取りずらかったが、二幕は迫力あって良かったです。それに、もう非の打ち所の無い美形というか(笑)
バーゲットの高橋洋さん、最初元きよしかと思った…。踊るし。一幕がどうしても展開が平板なので、高橋洋さんのコミカルな演技は、スパイスになってて良かったです。
殺されたとき、本気で「理不尽だ!」と憤ってしまった。

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コメント

花梨さま
こんばんは。
大阪初日(8/5)観てきたところです。
感想、これから書きます。少々混乱していますが。
高橋洋さん、私も出てきたとき「はじめきよし」を思い出しました。
スミマセン、食いついたのがこんなところで(笑)。

スキップさん、こんばんは。
高橋洋さん、やはり森山くん連想しますよね。同意してくれて嬉しいです。何であの髪型にしたのでしょう…。

スキップさんの感想も、アップされるの楽しみにしています!

花梨さま
何だかうまく考えがまとまらず、言葉もあまり出てこない・・・っていう私にとってはかなり手ごわいお芝居でした。拙い感想ですがトラックバックさせていただきました。

トラバだけ先にさせていただき、失礼しました。
今回の物語りでは、洋さんの存在が、とても救いでした。
(^^;
スキップさんと同じくの感想です。
“私には、手ごわい芝居でした”
(ーー;

スキップさん、こんばんは。TBありがとうございます!
手ごわい芝居、確かにそうかもしれませんね。当時の時代背景を理解している方が、より戯曲の持つ意味が判るかもしれませんが、なかなかそこまではいかないですよね。
しかし谷原さんは正統派美形ですね。

midoriさん、こんばんは。いつもありがとうございます!
洋さん良かったですよね。私、最初誰かと思いました。芝居全体の調和を乱すことなく、上手い具合にスパイスになっていて…。
彼が何で殺されなきゃいけないのー!と本気で思ったくらい、愛すべきキャラクターでした。

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